「忙しいから経営計画を自ら立てる時間がないほどおかしなことはない。
だから、わが社の未来を決めてしまう経営計画に、時間を節約するというほど、
間違った時間の使用法はないので、経営計画に時間をかけることこそ、時間の最も有効な使用法である。」(一倉定)

自らのビジョンを実現するために、どれだけの資金がいるのか、
いつ必要なのか?をわからずに盲目経営をしていませんか?

小林佳子税理士事務所がお勧めする「経営計画書」は、「税理士法人 古田土会計」の経営計画書を参考にしています。

この経営計画書は、 「方針編」と「数字編」の2つから構成されています。
「方針編」には、経営理念や志、使命感など、
何のために経営するのか?
なぜ会社を起業したのか?
会社を通じて何を実現したいか?
を簡単な言葉でわかりやすく表現します。

内容には、必ず、「社員の未来像」「組織の未来像」を描きます。
社員は、一生懸命採用活動しても3年以内に辞めていくといいます。なぜでしょうか?

それは、「このままこの会社にいて自分はどうなるんだろう?」と不安に思うからです。
私自身もこの不安を感じて退職したので、辞めていく社員の気持ちがよくわかります。
だからこそ、その不安を払拭させるためにも会社の5年後、10年後の姿を、社員の未来像を描いてあげる必要があります。
この会社で働けてよかったと社員に幸せを感じてもらえるよう経営計画書で社員の未来を明文化します。

また、数字編では、今期どれだけの売上を達成し、利益を上げるかの数値目標を作ります。
どうせ絵に描いた餅じゃないか・・・と言われるかもしれませんが、
出したい利益ではなく、出さなければならない利益はあるはずです。

売上は上がらなくとも、毎月支払わなければならない 固定費はあります借入金も返済しないといけないでしょう。
そうすると自ずと稼げる利益は把握できずとも稼がなければならない利益は嫌でも把握できるのです。
あとは逆算で目標売上高を求めればいいですね。

目標を立てると人間は目標に向かって努力すると言われています。
もし達成できていなくても、達成できないからこそ計画を立てて、
目標額にいくまでにどうすればいいか、頭をひねって考えることになるのです。

そのために経営計画書があるのですから・・。
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一倉定先生は、経営計画書を「魔法の書」といいます。

「社長が未来像を明示せずに、社員はどうして自らの未来を考えることができるのか、社員の最大の不安はここにあるのだ。
この不安を取り除いてやることは社長の責任である。経営計画書を作ることによって自然に実現する。
だからこそ経営計画書をつくり、これを発表した途端に会社は変わってしまう。」(一倉定の社長の学第6巻「内部体勢の確立」より)